先日、とある授業を受けている際『
NANA』の話が出てきた。
Nana (13)
矢沢 あい
先生曰く、
NANAはタバコに対してよいイメージを植えつけるのではないかということである。
簡単に言ってしまえば、
NANAはJTの回し者ではないか、とのこと。
(んなバカな)
まぁ、回し者うんぬんは冗談としても…なんでそんな話になるのかと言うと…
予防医学には、イメージと言うのも大切である。
簡単に言ってしまえば、キムタクが着けていたサングラスがよく売れる、ってなことである。
(キムタクがカッコいいかはこの際別の話にしておく。あくまでも一般的イメージの話)
健康な行動(要するに適度な運動したり、タバコをやめたりといった)をするためには、まず自分の健康に対する問題(例:うーん血糖値高めですねぇ…とか言われてやべっ、と焦るみたいなこと)の他に、
経済性と
利便性と最後に
社会的イメージが重要であるらしい。
経済性ってのは…タバコの税が上がるとか酒の税が上がって経済的に嗜好するのが難しくなること
利便性ってのは、動物性脂肪が多いバターより植物性脂肪が多いマーガリンの方が体にいいんですが、その点とは別にバターと違ってマーガリンは冷蔵庫から出してすぐパンとかに塗れるから普及したって所
どれも納得できる話である。
で最後の
社会的イメージの話で
「NANAはタバコを吸うのがカッコいいというイメージを与える」という話が出てきたわけです。
先生曰く
「あの漫画ではカッコいい人が軒並みタバコを吸っているし、統計データで22歳までタバコを吸わなかった人はその後も吸わない可能性が高いのに、あの漫画で影響されたら吸ってみようとする若い人が増えるかもしれない」
とのこと。
そこで私が思い出したのは
あのコンスタンティン。
コンスタンティン
主人公がタバコを吸うたびに
肺ガン肺ガンと連呼されるあの映画は、明らかに予防医学や社会医学の先進国であるアメリカらしい映画だったのかも、とそう思うのである。
で、NANAみたいな漫画もとい映画(NANAの映画は見ていないので偉そうな事は言えないけれど、原作のようにタバコをふかしている人がいるとしたらという仮定で)なんかを訴訟社会アメリカで放送したりしたら、思いっきり叩かれたり、もしくは
「NANAの影響でタバコを吸い始めて、肺がんになった、どうしてくれる!」といった訴訟になるかもしれない。
何てったって
マクドナルドを食べて肥満になったからってマクドナルドが訴えられるお国柄である。
とはいえ、私はこうも思うわけですよ。
『NANA』でタバコをいろんな人が吸ってるのは多分、ロックバンド→不良とか不健康とか問題児だとかいうステレオタイプなイメージを増幅もとい象徴した小道具として使っているわけで、あくまでも、それが害だとか青少年への喫煙を意図的に助長しているという問題ではない。
でも、それに影響される人がいないとも言い切れない訳で…
だからと言って、コンスタンティンの様に肺ガン肺ガン
―まぁ肺ガンに対する喫煙の影響は諸説あるので、因果関係が確定している慢性肺気腫にしてもいい。
とまぁ連呼するのもどうか、と思うわけですよ。
説教臭いというかさぁ…画一的というか。
となると、やはりこれは最初に「この作品はフィクションです」みたいな断りとして「この作品では登場人物がタバコを吸っていますが、タバコは健康に害があります」とでもアナウンスしなければいけないのだろうか。
とはいえ、ほとんどの人が「この作品はフィクションです」というアナウンスを読み飛ばしていたりするように、あくまでもそのアナウンスは
抑止力ではなく訴訟対策、といった風情になるのは否めない。
登場人物にタバコを吸わせないのが一番なんだろうか…
まぁ、あの漫画の読者の一部の年齢層から考えたらそうなんだろうなぁ。
20歳以下は自分で自分の責任が取れないから。
私はタバコのリスクを考えて、それでも本人が吸うならそれは自由だと思うんですけどね。
命を賭けた格好つけ。
本人がいいんならいいんじゃない?
あ、でも
周りの人に副流煙で迷惑かけないように、ちゃんと吸う時は周囲の許可をとるか、空気清浄機がある所で吸いましょう。ね?